日本庭園の美を巡る旅に行こう。静かに流れる時間島根・由志園にて

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由志園の中でも、最も幻想的な演出の一つがこの「霧のでる池泉庭園」です。水面に立ち上る霧が、庭の景観を一瞬にして神秘的なものへと変えます。中央に配置された松の島が浮かび上がるように見え、日本庭園が持つ「幽玄」の世界を最大限に表現しています。この幻想的な光景は、本当に驚きます。

由志園は回遊式庭園となっていて、苔庭の緑と植物が水の流れと一体となり、心を落ち着かせる癒しの空間を作り上げています。岩の表面を覆う苔の美しさは、日本庭園の繊細な美意識を象徴し、時の流れを感じさせるような静かな風景が広がります

由志園といえば、牡丹の名所として名高い場所。室内にある庭園では、まるで花が舞うような幻想的な風景が演出されています。苔むした岩と柔らかな砂の小道が、牡丹の華やかさを引き立て、まさに「花の庭」と呼ぶにふさわしい光景です。

木陰から眺める景色には、日本庭園の持つ「陰影」と「奥行き」の美しさが詰まっています。手前に配置された石灯籠が静寂を象徴し、その奥には由志園ならではの池泉回遊式庭園が広がります。剪定された松が優雅に配置され、水面に映る緑がさらに庭の風情を引き立てています。

園路の最後には、池泉庭園とは対照的な枯山水の世界観です。白砂に施された波紋が静かな水の流れを表現し、自然石と刈り込まれた植栽が絶妙なバランスを生み出しています。中央の松の木は、まるで時を経て風格を増した老松のように、庭園に深みを与えています。

ブログではお伝えしきれない、庭園の細やかな美しさや空気感を、映像とともに感じていただければ幸いです。

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