
しょうざんリゾートを訪れました。
門をくぐると、目の前に広がるのは苔に覆われた美しい庭と、樹齢数百年といわれる北山杉。手入れされた枝ぶりが、時の流れを静かに語りかけてくるようでした。足元には玉砂利の小道が続き、木漏れ日と苔の色が心を落ち着かせてくれます。

左手に咲く白い花や青々とした植栽が、庭の一角に控えめな華やかさを添え、右手の手入れされた北山杉の枝ぶりが、空間に緊張感と静謐さを与えています。

この写真には、苔むす大地の上をゆったりと流れる小川と、その川辺に広がる林の風景が美しく収められています。
葉を落とした小さな木が静かに佇み、その背景には、真っすぐに立つ木々と自然石が点在しています。水面には空の光が優しく映りこみ、あたりの苔と調和して、まるで時間が止まったかのような静寂が広がっています。
人の手が丁寧に入りながらも、自然の呼吸がそのまま残されているようなこの景色は、「静けさ」と「流れゆく時」を感じさせてくれる、まさに庭の中の詩情そのものです。

この写真に写っているのは、しょうざんリゾート内でもひときわ目を引く「酒樽茶室(さかだるちゃしつ)」と呼ばれるユニークな茶室です。
大きな酒樽をモチーフにした丸みのある形状が特徴で、杉の板を編み込んだような外壁と、茅葺き屋根が素朴な温もりを感じさせます。建物の周囲には梅の木が咲き誇り、苔庭との調和が見事です。
まるで昔話に出てくるような趣のある佇まいは、茶の湯文化の精神を遊び心で表現したもの。静けさの中に、どこか愛らしさを感じさせてくれる特別な空間です。

しょうざんリゾートの庭園内には、風情ある茶室がいくつか点在しています。なかでもひときわ名高いのが「聴松庵(ちょうしょうあん)」。この茶室は、裏千家11代・玄々斎による設計で、本来は大徳寺にあったものを、後にこの地へと移築したと伝えられています。整えられた苔と木立に包まれる茶室は、訪れる者の心を静かに整えてくれるような、特別な空気をまとっていました。
しょうざんリゾートの詳しく知りたい方はyoutube動画をご覧ください。
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